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2023 WRC第13戦 ラリージャパン 観戦記


今年もラリージャパン!

 カッレ・ロバンぺラが2年連続ドライバーズチャンピオンとなった2023年、またまた日本にWRCがやってきた。マニュファクチャラーズタイトル、ドライバーズタイトルもすでに決定し、最終戦はトヨタがホームラリーを優勝で飾るのかどうかが見どころであるが、いずれにしてもWRCの世界にに触れることはヨーロッパの文化に触れることであり、それが日本で見られるのだから、こんなにうれしいことはない。




サービスパークとなった豊田スタジアム




1日目(DAY2観戦)

 愛知・岐阜エリアでは2年目の開催となるが、今年はスペシャル・ステージのチケットが取れたので、久しぶりのステージ観戦ができる。土曜日の「額田の森」と「豊田スタジアム」。まあこれだけでも十分だね。

 木曜日は、家でセレモニアルスタートとDAY1のSS1、豊田スタジアムのスーパーSSをテレビ観戦。木曜はシェイクダウやサイン会などあって楽しそう。

 金曜の朝は5時に家を出て、千歳空港8時50分発の飛行機に乗る。現地は大雨らしく、SS2「伊勢神トンネル」、SS3「稲武ダム」が終わった時点で、かなりタイム差がついている。今年も波乱な幕開けとなったようだ。

 中部国際空港に着いてすぐにレンタカーを借りる。今回は黒のカローラ・ツーリング、なかなかいいよ。で、昨年と同じく、豊田松平ICで降りて足助街道を通り、伊勢神トンネルを抜けたあとの駐車場を目指す。途中、伊勢湾岸道のリニューアル工事かなんかで渋滞があったりで少し遅れる。

 さすがに2年目ともなると道もある程度わかるし、スケジュールも組み立てやすい。予定どおり、午後の「伊勢神トンネル」のあとの、ラリーカーがやってくる時間に間に合った。で、昨年と同じ駐車場(#1)に停めようとするが、なんだか今年は様子がおかしい。パイロンが置いてあり、警備員みたいな人もいる。結局そこは関係者しか停めれず、周辺の駐車場所を探すことになった。

 ようやく小道に入ったところで路駐し、例の駐車場まで歩く。今年は昨年より1週間遅いとはいえ寒気が来ていることもあり、とても寒い。サインをもらうための白のマジックも何だか調子が悪い。今年は何としてもロバンぺラのサイン(#2)をもらわなければならないが、難しそうな予感がする。ほどなくしてロバンぺラのマシンがやってきた。その後エバンス、ヌービル、オジェ、勝田、ミケルセンと続く。勝田のマシンは午前のクラッシュから修復されているようだった。オジェのマシンは左側が何かにぶつかったようだ。


(#1)駐車場
2年目以降はリエゾン区間の規制も厳しくなるだろうと予測はしていたが、本当にそのとおりとなっていた。この駐車場に限らず、ちょっとした駐車スペースには、あらかじめ警備員がいてクルマが入れないようになっているところが多かった。おまけにパトカーも頻繁に走っているので、簡単に路駐できず、何かと不便であった。1年目は自由でよかったな。

(#2)ロバンぺラのサイン
持参したGRの傘には、昨年のオジェ、エバンスのサイン、それと今年のラリー北海道で、ラトバラ代表、モリゾウのサインをもらってある。あとはロバンぺラと勝田のサインをもらえば、とりあえず目的達成となる。なので基本的にはロバンぺラの追っかけが今年のラリー観戦の中心となった。





SS5「伊勢神トンネル」を終えた後のエルフィン・エバンス




オジェと勝田


ヒョンデのヌービル


 その後は設楽町のリエゾン区間を通りながら、明日のステージ「三河湖」SSを走ってみる。有名な熊野神社前で写真を撮り、ゴール地点まで走る。結構狭く暗い。でもまあ日が暮れる前に走れてよかった。で、明日のステージ、「額田の森」SSの観戦場所を通りながら、宿泊地の豊川市へ向かう。




2日目(DAY3観戦)

 2日目はスペシャル・ステージ「額田の森」の観戦。持っているチケットはパーク&ライド方式(#4)ではなく、本宿駅からのシャトルバス利用だったので、駅近くの駐車場探しから始まった。朝の6時半は決して早くはないが、なんとか駐車場が空いていたのでよかった。バスに揺られること40分、昨日通った観戦エリアに着く。気温5℃くらいで寒い。現地ではグッズとかも売っていたので公式パンフレットを買う。

 で、時間になりSSはスタートしたようだったが、なんだかゼロカーがコース上に止まっていて、赤旗中断らしいようなアナウンスが流れた。ヌービルのマシンが過ぎて行ったが、すでにレーシングスピードではなかった。これではSSに来た意味がなくなる。あきらめて午後のステージを見ることにするかと思ったが、再開されることになったようなので安心した。

 再開後、ロバンぺラのマシンからやってきた。観戦場所は少し遠いけど、民家のある一般道(#5)をものすごいスピードで過ぎていった。それからオジェ、エバンス、そしてRALLY2マシンを見て、ぼちぼち戻ることにした。とにかく寒いので、藤川宿の道の駅でラーメンを食べる。そのあとはまたリエゾン観戦だ。


【動画】SS9「額田の森」勝田(赤旗中断中)


 昼はSS13のスタート地点手前の桜形町でリエゾン観戦。ようやく天気も良くなり、過ごしやすくなってきた。ここも人が多かったが、観戦場所としてはなかなかいい場所だと思う。あちこちでリエゾン観戦者がいるが、集落のあるところはやはり人が多い。

 午後は昨年も走った作手エリアで観戦。途中、急に天気が変わり雪(#6)が降ってきた。とりあえず三河湖SSから新城SSまでの間でロバンぺラを追いかける。そのロバンぺラが途中で止まっていたので、すぐにこちらも停車するが、サインペンが見つからない。そうこうするうちにいなくなったので、また追いかけるが、このあたりは駐車スペースがあまりなく、すぐに停められないので、うちの奥様に運転を変わってもらうことにした。

 そしたら別のところに止まっていたロバンぺラが、自分たちが通り過ぎたあと、すぐにうちのクルマの後ろに付いて走り始めた。昨年からロバンぺラのファンになっていたうちの奥様が、ロバンぺラと連なって走ることになったので、それはそれで面白かった。でも今日のところはこの辺で終わりにして、宿泊地の知立まで走る。夜は豊田スタジアムのスーパーSSがあり、知立から名鉄に乗って豊田市まで行くので、早めに戻ることにした。

 土曜の夜の豊田スタジアムはとても人が多かった。スーパーSSを観戦するのに席を探したが、なかなかない。空いているように見えても、たいていは荷物が置いてある。でもなんとか3階席のスタンドで観戦することになったが、スタジアムは屋根がないので、とても寒い。

 豊田スタジアムのスーパーSSは意外に良かったし楽しかった。スタジアムをアスファルト舗装(#7)にしてステージを造ったのも良いと思う。それにしても寒かった。もう少し暖かければ快適な観戦だったのに。



(#4)パーク&ライド方式
指定駐車場にクルマを停めて、そこからシャトルバスに乗るのがパーク&ライド方式のチケット。当初このチケットを買っていたつもりであったが、よくよく見たら、買ったのは本宿駅からのシャトルバスに乗れるチケットであった。なので、シャトルバスに乗る前に本宿駅近辺の駐車場を探さなければならないことになった。駅隣接の駐車場はすでに満車であったが、駅裏の駐車場はまだ空いていたので何とか停めることができた。

(#5)民家のある一般道
北海道開催でのラリージャパンは山奥の林道SSが主であったが、愛知・岐阜開催では、民家のある一般道がステージとして使われている。ヨーロッパでは当たり前だが、日本でこれが実現できるなんて思っていなかったので、セントラルラリーの時は本当に驚いた。でも考えてみたら、この辺だと民家のないところを探すのも大変だし、ステージを設定するうえでは集落を通らないとステージ距離を確保できないのだろう。まあ、もっと間近で観戦きたら、なおいいけど。

(#6)雪
前週は北海道でも雪が降って、今シーズン初めての雪道を走ったが、まさかここで雪に降られるとは思わなかった。寒気が来ていたので、ある程度は覚悟していたが、ちょっと驚いた。

(#7)アスファルト舗装
北海道開催時の札幌ドームでのスーパーSSはアスファルト舗装ではなく、ドームの床をそのまま使っていた。滑りやすく、タイヤがキュッキュッと鳴るような路面だったので、迫力に欠けていた。その点では芝生をはがしてアスファルト舗装としたのは良かったと思う。かなり経費がかかっただろうと予想されるため、来年もやるのかどうか心配になる。





SS13午後の「額田の森」に向かうロバンぺラ


【動画】SS13午後の{額田の森」に向かうエバンス




3日目(DAY4観戦)


 3日目の岐阜エリアは、どちらかというと単純なルートなので周りやすい。とりあえずは「恵那市SS」と「根の上高原SS」の間のリエゾンでラリーカーを追いかける。でもやっぱり規制が厳しく路駐がしずらい。なのでその区間を通り抜け、中津川公園のタイヤフィッティングゾーンの場所がどんな感じかを確かめに行くことにした。なかなかいいところであったが、駐車場はほぼ満車だったので、出るのに難儀するだろうことは予想できた。

 そのあとは、中津川公園を出て、2回目の「恵那市SS」に向かうラリーカーを追いかける。前方にはロバンぺラがいて、後方にはオジェがいる。サイドミラーを見ると、何台か後ろにオジェのマシンが見える。岩村を過ぎたあたりで、ロバンぺラとラッピが並んで止まっていたため、すぐにクルマを停め、向かう。これはチャンスと思い、ロバンぺラに声をかけて、ようやくGRの傘にサインをもらうことができた。半ばあきらめていたが、3日目にしてようやくもらえた。

 あとは勝田のサインをと思い、勝田を追いかける。豊田市旭支所でのリグループ(#8)に早めに行くことも考えたが、昨年はマシンの近くに観客を入れていなかったため、行くかどうか迷っていた。結局行くことにしたが、先頭車の到着には間に合いそうもなく、途中、ヌービルに追い越され、タナックには道を譲った。

 行ってみたら旭支所のリグループは昨年とは変わって、ラリーカーが集まる場所に観客を入れるようになっていた。こんなことなら、最初からここに来ていればよかった。昨年のことがあるので全く期待はしていなかったが、ここはとてもいい観戦場所になっていた。RALLY1カーが何台か出ていくのを見届けたあと、表彰式を見るため豊田スタジアムに戻ることにした。

 表彰式は豊田スタジアムのスーパーSSのスタート地点で行われた。昨年に比べとても見やすく良かった。トヨタが1-2-3フィニッシュを飾ったこともあり、表彰式は盛り上がって、とても華やかだった。タラレバだが、金曜のクラッシュがなけれ表彰台の頂点は勝田だった可能性もあっただけに少し残念。


(#8)豊田市旭支所のリグループ
昨年は全く観戦エリアとしては不親切なところであったが、今年はちゃんとマシン側に観戦エリアが設けられていて、ドライバーと間近で接することができる場所となっていた。国際映像での子供たちの映像はここである。比較的観戦者が少なく、容易にサインがもらえるので、貴重な場所である。早くここに来ていれば勝田からサインをもらえていたはずだった。




SS20「恵那市SS」に向かうロバンぺラ




この時にロバンぺラのサインをゲット!


旭支所、最終パワーステージ前のリグループ



素晴らしい表彰式


 2年目の愛知・岐阜開催。昨年に比べスーパーSSも充実し、ステージの観戦エリアも拡大されたようで、全体的には良かったと思う。特に岡崎のスーパーSS、中津川公園、旭支所のリグループは気軽にラリーを楽しめる場所だと思う。ただ、サービスパークのコアタイムチケットは必要ないように思えたかな。その時間には行ってないけど。あとは、安全上、仕方ないのはわかるけど、リエゾン区間での規制が多すぎた。もう少し自由であったらなあ。まあこれは北海道時代からそうなんだけどね。せめて昨年くらい自由であれば。

 それでもやっぱりWRCは素晴らしい!
 それにこんなに楽しくて面白いスポーツ観戦は他にないしね。








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