TOP 2024 WRC第13戦 ラリージャパン 観戦記 ラリージャパン、3年目の愛知・岐阜開催はタイトル決定の舞台に! ヒョンデがタイトル争いでリードしている中で迎えた最終戦ラリージャパン。タイトルが決まる一戦ということもあり、過去2年とはまた違う雰囲気というか、観戦する方もそれなりに緊張感持って楽しめる。まあ、うちで推してるロバンぺラが出場しないのは少し残念だけどね。 |
1日目(DAY2観戦) 3年目の愛知・岐阜開催、今年は日程が少し変わり、新しいステージも増えた。ルートマップを見てどう周るか考えるだけでも楽しい。で、今年のステージ観戦は「岡崎スーパーSS」、「恵那SS」の山岡駅エリア、そして土曜日の「豊田スタジアム」。 木曜日は、例によって家でセレモニアルスタートとDAY1のSS1、豊田スタジアムのスーパーSSをテレビ観戦。本当ならレッキも追いかけたいところだけど、こればかりは仕方がない。 金曜の朝は5時に家を出て、千歳空港8時55分発の飛行機に乗る。毎年このスケジュールだな。そして今年もSS2「伊勢神トンネル」でかなりタイム差が開いていて、どうやらオジェと勝田がパンクで遅れているようだった。 空港で借りたレンタカーはトヨタ・アクア。工事中で渋滞気味の伊勢湾岸道路から、豊田松平ICで降りて足助街道へ。今年は紅葉の時期と重なったらしく香嵐渓は渋滞だった。予定どおり伊勢神トンネルを抜けたあとの小道にクルマを止めて、例の駐車場で待機する。そこではバイクのおじさんと話をしながらラリーカーを待った。おじさんは地元豊田市の方で、レッキの時から周っているらしかった。自由でいいなあ。 でも今年はその駐車場にラリーカーが入って来るような感じではなかったので、とりあえずそこで待っていたが、最初に来たヌービルは少し登った先にある駐車帯で停めたようだった。タナックもオジェも目の前を通り過ぎ、ヌービルと同じところに停めたので、すぐ移動する。毎年同じようにはならないんだよな。でもそこは国際映像(#1)のカメラマンも来ていたから、多分最初からここだったんだろう。 勝田とオジェが話をしていて、終わったとき勝田にサインを求めたがダメだった。あとから知ったが、勝田は絶対完走の指令が出ていたようで、かなりのプレッシャーだったらしい。結局そこで停まったのはヒョンデのヌービルとタナック、トヨタのオジェ、勝田、エバンス、そしてフォードのフルモーであった。 (#1)国際映像 オジェと勝田が話をしていた様子を見ていたときに反対側から国際映像のクルーが撮影していたので、ひょっとすると自分たちがテレビに映っているかもと思っていたが、家に戻ってからJSPORTSを見たら、確かにその駐車帯での映像が流れていたが、それは午前のステージのときの映像だった。つまり彼らは午前と午後の2回そこに来ていたということだ。どおりでラリーカーもそこに集まるわけだ。 |
ヒョンデのタナック |
フォードのフルモー |
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まずはラリーカーを見ることができたので、夜の岡崎スーパーSS(#2)を見るためにこの場所を離れ、ホテルのある知立まで走る。知立から名鉄で東岡崎まで行き、そこからシャトルバスに乗って岡崎中央総合公園まで行く。意外とアクセスが良い。チケットはラリージャパンの応援シャツ付きだった。 夜だったので会場がどうなっているのかはよくわからないけど、まずは野球場のスタンドに行きリグループで集まって来るラリーカーを見届ける。そのあと橋の上を歩いて、ふと下を見たら、なんとドライバーがサインをしているではないか。しまった、サインをもらうための傘とかクルマに積んだままだった。しくじった。 気を取り直して橋の上からSSを観戦する。味噌樽の周りをドーナツターンしてゴールに向かうところね。見てるうちにタイヤスモークで?目にゴミが入ったようになって涙が出る。けっこうきつい。で、そのあと少し歩き、コースに近い観戦場所へ行くが、近くで見るとなかなかな迫力。その次はスタート後に折り返して加速するところを見る。 他にも良い観戦場所はあるようだが、意外というか岡崎スーパーSSはとても見応えのあるステージだった。サインをもらえる場所もあるし、公園の中だけどスピードも出る。来年も岡崎でSSが開催されるのであれば、もう一度見たいと思った。 (#2)岡崎スーパーSS 宿泊地の知立からのアクセスも良さそうだったので、1週間前に急遽チケットを購入した。昨年は昼の開催、今年はナイトステージであったが、正直、公園内のどこで観戦しても楽しめるし、迫力も十分伝わってくるとてもいいステージであった。サインをもらえる場所もあったが橋の下を見るまで気付かなかったし、ほかの観戦場所についても入口でもらった案内図をよく見ていろいろ歩きながら探せばよかったと思っている。 2日目(DAY3観戦) 2日目は岐阜エリアを周る。去年までは最終日に設定されていたが今年は土曜日となっている。今日は「恵那SS」のスタート付近、山岡駅のところの観戦から始まる。スタートは10時16分なので、少し余裕。豊田勘八ICで降りたらラリーカーとすれ違う。そうか今日の朝は高速道路のリエゾンだったのか。 山岡小学校の駐車場に着いて、それから歩いて観戦場所に向かう。途中にある明智鉄道の山岡駅にちょうど列車が入ってきて観戦客と思われる団体さんが降りてきた。列車はラリージャパンのラッピングがされていた。素晴らしいね。 天気は快晴だけど風が冷たく気温も低いので待っている間はけっこう寒い。ようやくスタートの時間になり、ヒョンデのミケルセンが来た。観戦場所はスタート直後、右に回って加速していくところ。で、そのあとはヌービル、ミュンスター、オジェ、勝田、フルモーの順だったと思うが、次々と目の前を駆け抜けていった。 そのあとはトヨタのエバンス、ヒョンデのタナックであるが、エバンスがスタートする前に、突然目の前を日産キャラバンが逆走で走っていった。かなりのスピードだったので何か普通じゃないような違和感を感じた。周りからは「危ない危ない」とか、「スタッフのクルマじゃないか」とかいろいろ声が出ていたけど、どちらにしろステージがキャンセル(#3)になることは明白だったので、とてもがっかりした。午後のステージは観戦しないので、これで終わり。残念。 午後の予定は特に決めていなかったが、時間的にちょうど良かったので恵那市街でのリフューエル付近でのリエゾン観戦をすることにした。特に良い場所ってわけではなかったけどまあ楽しめた。買い物した後、恵那ICから高速に乗り知立へ向かう。夜は豊田スタジアム観戦の予定なので。 |
トヨタのセバスチャン・オジェ |
カストロールカラーのヤリスRALLY2 |
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豊田スタジアムは土曜日ということもあってとても混んでいた。RALLY1のサービスパークに行ってみたが、あまりの混雑で途中で引き返した。どうせ行ったって何も見えないしね。で、スタジアムのスーパーSSの時間が迫ってきたけど、ステージは見ないでフィット・レーシングのテント前に行き、WRCのレジェンド(#4)、ディディエ・オリオールが戻ってくるのを待つことにした。 ほどなくしてオリオールがサービスに戻ってきた。小さなチームだけどメディアも何人かいてインタビューを受けているようだった。しばらく待っていたらオリオールがフェンスの扉を開けでどこかに行くようだったので、声をかけ、ラリージャパンの応援シャツににサインをもらった。結局、これが今大会唯一のサインだったんだけどね。 (#3)ステージがキャンセル 去年の「額田SS」を観戦した時も、ゼロカー問題でステージが中断し途中で帰るところだったし、今回は結局ステージキャンセルとなった。マシンのクラッシュなどでキャンセルになるのは「それもラリー」ということでいいとして、一般車両の侵入などはもってのほかである。まあ今回は制止を振り切って侵入したということで妨害行為のようなものだったから主催者には気の毒であった。しかしやはりというかFIAの裁定は厳しいものだった。来年の開催に影響なければいいが。 (#4)WRCのレジェンド 1994年のWRCチャンピオンであるオリオールのラリージャパン参戦はちょっとしたニュースであった。トヨタチームにはカンクネンもいるし、あとで知ったことだが、ミキ・ビアジオンも来ていたらしい。今回でFIAの仕事を終えるミッシェル・ムートンもしかり、来年以降もレジェンド達がラリージャパンに来てくれることを願う。思えば2004年にラリージャパンが始まったが、もし前年の2003年からだったらオリオール、マクレー、マキネンが走っていたかもしれない。サインツだけはジャパンで走ったが、当時はサインツを見れるだけでも本当に信じられない出来事だった。 3日目(DAY4観戦) 今年のパワーステージがラリージャパンを象徴する三河湖SSということもあって、最終日は豊田市から近いエリアでの開催となっている。観戦するのには周りやすくていいと思う。朝は知立から岡崎中央総合公園のSSスタート地点だったところ通り、「額田SS」のスタート地点付近ま走る。すでにタナックがリタイアしたあとの2回目の走行なので、この時点でヌービルのワールドチャンピオンが決定していた。 「額田SS」のスタート地点は去年とは違っていて、クルマを停めるところがなく、駐車スペースを探したが、なかなか見つからなかった。それで少し集落から離れたところの山から下りてくる途中の駐車帯でラリーカーを待つことにした。あまりいい場所ではなかったけど、すぐ近くにはフォードのフルモーが停まった。チャンピオン決定のヌービルには旗を振ったりもした。 昼は時間が空いたので、道の駅「つくで手作り村」に寄って、五平餅を食べたりしてのんびり過ごす。でそのあとは「三河湖SS」に向かう途中の「涼風の里」(#6)での最後のリエゾン観戦。トヨタチームのスタッフがノートを渡す場所だったので、一瞬の停車があり写真は写しやすい。でもやっぱりパワーステージのチケットを買っておくべきだったかな。 そのあと、「まどいの丘」(#7)では表彰式が行われているだろうなと思いながらも、豊田スタジアムに早めに戻ることにした。途中、シトロエンのグリヤジンが前を走ることになって、しばらく後ろについて走った。明るいうちに豊田市内のホテルにチェックインして、それからスタジアムまで歩く。 セレモニアル・フィニッシュはドライバーズタイトルとマニュファクチャラーズタイトル、それぞれチームスタッフ勢ぞろいで記念撮影など華やかであった。自由席は3階で遠かったのでずっと双眼鏡で見ていたけどね。 ヒョンデのヌービルは念願のワールチャンピオンである。タナックに遅れること5年、ようやく肩を並べられたね。それにしてもトヨタがWECに続いてWRCでも最終戦で逆転タイトルを獲るとは本当に驚いた。今年は両選手権とも、とてもタイトルを獲れる状況ではなかったから、もう無理だと思っていた。モータースポーツはわからないものである。 (#6)涼風の里 「三河湖SS」前の比較的駐車スペースが何台もある場所で、過去2年もそこで観戦していた。今年は施設の駐車場がラリー観戦目的の利用を制限しているようだった。ここは他にも駐車スペースがけっこうあるので困ることはない。小川のほとりに路駐できるスペースがあり、そこにクルマを停め、ラリーカーを待つ間は荷物の整理をしたりして過ごす。 (#7)まどいの丘 最終パワーステージのポディウム付きチケットを買うと、ここでの表彰式も見れることになっている。「三河湖SS」は人気だし、チケットも取りづらいこともあるが、結果的にここのポディウム付きチケットを取らなかったことに後悔した。あんなに素晴らしく感動的な場面を共有できなかったことが残念でならない。改めてラリー観戦の難しさを実感した。 |
ヌービル、この時すでにチャンピオン決定! |
WRC2チャンピオン決定のサミ・パヤリ |
今年はサインをもらうために追いかけたりせず、どちらかというとのんびりした観戦だったということもあり、自分的には少し物足りなさもあったが、でも期間中は天気にも恵まれ(朝晩はとても寒かったが)、ラリー観戦を楽しめた。 リエゾン区間では去年ほどパトカーもうるさくなく、多少の規制はあったけど、それなりに自由に楽しめた。新しいステージも新鮮で、観戦場所も多くあったようで、とても良かったと思う。 まあ何と言ってもタイトルが決定するイベントであったし、新ポイントシステムは複雑だったけど、結果的に最終パワーステージでチャンピオンが決まるという、これ以上ないくらいの感動的なフィナーレを迎えた。 ラリージャパンは2028年まで開催されるようなので、また観戦できるよう頑張ろう。(笑) |
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