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エンジンオーバーホールする
私の405Mi16は現在(平成12年)長期入院中。去年の冬に動かなくなってから、すでに半年以上経ちますが、未だに戻ってきません。実はエンジンを分解して、もう一度組み直しているのです。こんなバカなことをするのは、私のほかに何人いるのでしょう。ここではその顛末をごく簡単に綴っていきたいと思います。 |
それにしても、買うのと直すのってどっちがいいんだろう、ホントウのところ。
まあ買うのは簡単だけど。
でもクルマ1台買えるだけの値段で直すとしたら考えちゃうよね。
プジョー製16バルブエンジン、組み立て中。 さすがにプロの仕事ですね。 ちなみにピストンは日産キャラバンのものを流用。 もちろん、古いピストンは大事にとって置きます。 |
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エンジンがない・・・ クルマってエンジンを取るとフロントが持ち上がるのね。 あたりまえのことだけど、ちょっとびっくりってカンジ。 |
こんなふうに直すなんて、たぶん一生に1回だと思います。
同じクルマを中古で買ったほうが安いかも知れません。
けど、やはり自分のクルマ、愛着もあるしね。
やってみる価値もあると思いました。
ところでなぜこうなってしまったのか。
ちょっと振り返ってみたいと思います。
●プジョー止まる
フランス車は壊れる、というのがどうやら定説になっているようですが、私はずっと逆のイメージを持っていました。つまり多少不具合があっても動かなくなるなんてことはなく、とにかく走ってくれるというものです。(405に乗るようになってから特にそう思います) 実際そのタフさ?は相当のもんでありまして、数々の小トラブル(それこそが壊れるというイメージの原因だ)に見舞われても止まることなく走ってくれました。もちろんその後は修理工場行きでしたが。 |
しかし1999年12月25日(しかも夜)、高速道路走行中にエンジンの様子がおかしくなり、とうとう自宅付近で息絶えてしまいました。さすがにちょっとはショックでしたね、この時ばかりは。しかも北海道の冬は寒い。死ぬかもしれないという思いから、クルマに無理をさせてしまい、結局自宅まで150キロも走ってしまいました。 はじめは、またいつものイグニッションコイル関係か、それとも懸念であったフューエル系統かそのどちらかだろうと思っていました。でも様子が違うんですね、いつもと。直感的に「これはやばい」と思いましたね。 |
調子が悪くなる時は、たいていはイグニッションコイルが原因でした。低回転時や急加速時ノッキングはするけど、スピードは出ます。けどこの時はアクセルを踏んでも回転が上がらないし、登り坂ではどんどんスピードが落ちていくのです。エンジンからも今まで聞いたことのないような異音がするし、とにかくフツーじゃないな、と思いました。 勾配の少ない道を選び、何とか走らせて来ましたが、役場の前(自宅まであと1分のところ、田舎なので夜中の2時に歩いてる人はいない) の交差点を曲がる時にクラッチを切った瞬間、エンジンがストールしました。(峠でも同じことが起こったが、その時は走行中だったので、ギアをいれてクラッチをつないだら掛かった) 40分後、奇跡的にエンジンが掛かり、なんとか交差点立往生はまぬがれましたが、結局それっきりでした。 走行距離、134,813キロ。お疲れ様でした。 |
●とりあえず運ぶ |
動かないクルマをほったらかしてもしょうがないので、とりあえず運ぶことにしました。ディーラーでもよかったんだけど、職場内のロードスター乗り(名前は仮にクラとしよう)の紹介で、札幌のレーシングエンジンを製作するショップにあずけることにしました。 |
2000年1月15日、ローダーをレンタルして自分で持って行くことになるのですが、これがまた楽しい。自分のクルマは自分で持っていきたいですよね。 運転するのはクラ、雪道で車載トラックをカウンター当てながら走らせる、とんでもないやつです。費用はレンタル代を含めて約5万円程かかりました。(こんなに楽しいことなら5万は安い?) |
ショップの人にはゲテモノ扱いされましたが、実は過去にフランス車を扱っていたことがあるそうで、信じ難いエピソードをいくつか聞かされました。私はといえば、自分のクルマは2〜3週間で戻るもんだと思っていたので、軽く笑い飛ばしていまいました。(その後、泣きを見ることになる) 2日後、ショップから電話が来たのですが、これが事のはじまり。なんとエンジンの圧縮がほとんどなかったんですね。つまりスカスカってこと。そのエンジンが使い物にならないことがわかるのに、そう時間はかかりませんでした。買うにしろ、直すにしろ、かなりのお金が出て行くのはもう明白でした。(泣) |
●選択 |
クルマはあずけましたが、どうするかはまだ決めていませんでした。欲しいクルマが他にあれば話は簡単なのですが、とにかく405以外考えていなかったので、とりあえず中古を探すことにしました。 けど北海道で405を探すのは困難です。特に後期型だとまず見つかりません。お店の方も探してくれたのですが、SRIが1台見つかっただけでした。雑誌なんかではMi16(前期型)が100万円前後で出ていますが、東京のお店から買うのはちょっと抵抗があります。 北海道輸入車ショー(1月29日開催)に行った時のことですが、ディーラーの方からMi16(後期型・ホワイト)を売ってもいいという人がいるらしいことを聞きました。一応返事を待ってみることにしましたが、結果はダメでした。 |
そこで私は考えました。どうせ買わなきゃならないのなら、直すのも同じじゃないかと。どちらかというと私は、1台のクルマを長く乗っていたい方だし、それに買ったクルマが程度のいいものかどうかなんてわからないしね。 結局、冒頭でも述べたとおり、直してみることに価値があると思いました。クルマを買うことならこれから先何回もあるだろうけど、エンジンのオーバーホールなんて一生に1回でしょう、おそらく。それにクルマをあずけたショップはレーシングエンジン製作のプロ、いいエンジンに仕上げてもらうのもいいかも知れない。 |
ということであのクルマ、直すことに決めました。2000年3月18日、早速(2ヶ月もほっといた末に)見積もりを出してもらったのですが、送られてきたFAXを見て・・・びっくり。 このあとどうなる?さっそく次のページを見てみよう。 TOP |